豊橋の旧東海道沿いにあるお茶席菓子の老舗とは?
「御菓子司 若松園 本店」は、愛知県豊橋市の旧東海道(現在の札木町)に店を構える、長い歴史を持つ和菓子店です。江戸時代の嘉永年間(1848年〜)に創業した「若松屋」をルーツに持ち、明治27年(1894年)に「若松園」と改名して現在に至ります。
特にお茶席の生菓子専門店として知られており、季節感あふれる美しい上生菓子をはじめ、豊橋を代表する銘菓を製造・販売しています。
豊橋献上銘菓と文豪ゆかりの味:「若松園」の特徴とウリ
若松園は、伝統の技と歴史的なエピソードを持つ銘菓の数々が最大の魅力です。
- 豊橋銘菓「ゆたかおこし」: 昭和3年、昭和天皇の即位の折に豊橋市の名物として献上された歴史を持つ銘菓です。もち米原料のおこしに、抹茶入りのすはま餡を挟んだ、素朴で優しい味わいの茶の湯菓子として長年愛されています。
- 文豪ゆかりの「黄色いゼリー」: 文豪・井上靖氏の自伝的小説『しろばんば』の中で、主人公の少年が食べて感激したお菓子として登場します。清涼感のある美しい黄色のゼリーは、復刻され、現在も人気の商品です。
- 季節の上生菓子: 創業以来、お茶席菓子専門店としての伝統を守り、職人が一つひとつ手作りする上生菓子は、半月ごとに内容が変わり、日本の繊細で美しい四季を表現しています。
- 豊川稲荷の御用達: 日本三大稲荷の一つとされる豊川稲荷へも、百年以上にわたり生菓子などを御用達として納めている由緒ある店です。
定番から季節の味まで:和菓子の商品情報と金額
豊橋名物の銘菓から、進物にも適した羊羹まで、幅広い和菓子を取り揃えています。
「御菓子司 若松園 本店」主な商品と価格(目安)
| 商品・サービス名 | 価格帯(目安・税込) | 備考 |
| ゆたかおこし | 648円(1棹)〜 | 豊橋名物。昭和天皇即位の際に献上された銘菓。 |
| 黄色いゼリー | 378円(1袋)〜 | 文豪・井上靖の小説に登場する人気商品。 |
| 季節の上生菓子 | 380円(1個)〜 | 職人の手作りで、半月ごとにテーマが変わる。 |
| 極製羊羹 | 要確認 | 煉り羊羹、抹茶羊羹など、進物にも適した商品。 |
| 栗坊や(甘栗納豆) | 1,080円(5個入り)〜 | 国産栗を使用した季節の商品(※季節限定)。 |
- ※上記は調査時点での情報に基づく目安の価格です。原材料費の高騰や時期により、価格が変更になっている可能性があります。最新の情報は必ず直接店舗にご確認ください。
「御菓子司 若松園 本店」の店舗情報:住所とアクセス方法
住所・電話番号
| 項目 | 情報 |
| 所在地 | 愛知県豊橋市札木町87 |
| 電話番号 | 0532-52-4641 |
アクセス方法
- 豊橋鉄道東田本線 札木駅より徒歩約3分
- JR・名鉄 豊橋駅 東口より徒歩約10分、または路面電車で札木駅下車
- 豊橋鉄道東田本線 市役所前(愛知)駅より徒歩約7分
- 駐車場:周辺駐車場(タイムズ等)の利用(サービス券の有無は要確認)
- ※上記の情報は、最新版ではない可能性や変更が生じている可能性があります。ご来店の際は、事前に店舗へご確認いただくことをお勧めします。
まとめ:豊橋の歴史と文化を伝える伝統の和菓子
「御菓子司 若松園 本店」は、江戸時代から豊橋の地で和菓子の伝統を守り続けている老舗です。
昭和天皇への献上菓「ゆたかおこし」や、文豪・井上靖の心に残った「黄色いゼリー」など、物語を持つ銘菓の数々は、豊橋の歴史と文化を感じさせてくれます。季節の移ろいを表現した美しい上生菓子は、お茶席だけでなく日常の贅沢にもぴったりです。豊橋の土産や、特別な日の和菓子をお求めの際は、ぜひ本店を訪れてみてください。


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